2026-03

第1巻:東征の神軍

【第一章】天孫の旅立ち 第六話:安芸の多祁理宮(たけりのみや)

島々が、海に縫い付けられている。 安芸(あき)の国、埃宮(えのみや)とも呼ばれる多祁理宮(たけりのみや)。 現在の広島にあたるこの地は、瀬戸内の穏やかな海に無数の島影が浮かび、天然の迷宮のごとき様相を呈していた。波は鏡のように平らであり、風...
第1巻:東征の神軍

【第一章】天孫の旅立ち 第五話 筑紫の岡田宮

水が、淀(よど)んでいる。 豊国(とよくに)の宇佐を立った神軍の船団は、響灘(ひびきなだ)の荒波を抜け、筑紫(つくし)の岡田宮(おかだのみや)に至っていた。 現在の遠賀川(おんががわ)の河口付近、海と川が交じり合う広大な湿地帯である。 ここ...